
赤ちゃんができたと分かったとき、妊婦さんは妊娠の喜びと同時にこれからのマタニティライフへ不安や緊張を抱えることとなります。
妊娠生活中の最も大切な夫の仕事は、妻が妊娠初期から産後まで体調や体型の変化を経験することになる妊婦さんを徹底的にサポートすることです。
夫、妊娠期間10ヶ月の見通しを学べ!
「ねぇ。できたみたい、赤ちゃん♪」と妻から告げられた瞬間から、アタフタと不安そうな夫って、女性から見たら頼りないですよね…
まずは、これからの妊婦さんの変化を知っておくことが大切です。
妻の体調の変化とおなかの赤ちゃんの様子を予習しましょう。
妊娠初期の妻の様子と夫のすべきこと
妊娠1~4ヶ月(妊娠4~15週)を「妊娠初期」と呼びます。
10ヶ月間の長いマタニティライフの始まりの時期は、妊婦さんにも胎児にもとても大事な時期。つわりが始まり、プレママには辛い時期です。
妊娠判明
妊娠検査薬で陽性反応が出た後、産婦人科の診察を受けます。胎児の心拍を確認でき、安心できるのは、約妊娠6週以降。その後、ママは母子健康手帳を受け取ることができます。
夫!コレをやれ!!
赤ちゃんが出来たことでウレシイ半面、「俺…いい父親になれるだろうか…」と不安に思う男性も多いですが、妻に不安な顔や、自信の感じられない言動は絶対にNG!
1番不安を感じているのは、初めての妊娠生活を経験する妊婦さん本人です。夫はドンッと胸を張り、「俺が妻と子供を生涯支えていくぞ!」という自信たっぷりな態度で、妻を安心させてあげましょう。
つわりがピーク
妊娠初期に経験する一番大きな変化は、つわりです。
食べ物の好みが変わったり、においに敏感になったりします。つらい吐き気や眠気など、つわりの症状は様々。食事がほとんど摂れない妊婦さんもいます。
夫!コレをやれ!!
つわりの時期の妻に対する夫の対応は、今後の人生を大きく左右します!
と、言うと、大げさに聞こえるかも知れませんが、本当です。
「大丈夫?無理しないで」「食事は、君の食べたいものでいいよ」「僕が替わりに家事をやるからね」「ゆっくり横になっているといいよ」など、妻への心遣いを言葉と態度で最大限アピールしてください。
妊娠初期は、妻の外見は妊娠前と変化がないので、男性は軽く考えがちですが、妻の体内では、猛スピードで母親になる準備が進んでおり、赤ちゃんが細胞分裂をすでに開始しているとても大切な時期です。
「これから母親になる」というプレッシャーの中、とたんに食事が食べられないなどの体調不良。妻がどんなに不安な精神状態にあるかを想像してみて下さい。
男性は、一生つわりの辛さを経験することはありません。つわりは、妊娠したら誰でも経験する、当たり前の体調変化ではありません。
中には妊娠悪阻で入院する妊婦さんもいるほどです。
つわりの時期の夫の対応は、マタニティライフ全般において、最も印象に残る対応と言えます。
妊娠初期は、妻への愛情表現と体調への心遣いを忘れないようにしましょう。
妊娠中期の妻の様子と夫のすべきこと
妊娠5ヶ月~7ヶ月(16週~27週)を「妊娠中期」と言います。
「安定期」と言われる時期で、妊娠6ヶ月頃には胎動を感じるようになります。
つわりが軽減される時期
辛かったつわりがラクになる時期です。吐き気もおさまり、食べたいものを食べれるようになる妊婦さんが多くなります。また、ふさぎがちだった気分も晴れ、元気に妊娠生活を楽しむことが出来る時期です。
夫!コレをやれ!!
妻は辛いつわりの時期を乗り越えて、やっと体調が戻ってくるこの時期、夫はぜひ、デートに誘って下さい!
妻は、やっと食べたいものを食べれるようになり、気分も晴れ晴れ。マタニティライフを楽しもう!と前向きになれるタイミングです。
このタイミングで、二人で外出することで、妊娠生活を共に過ごしていくという姿勢をアピールできます。
外出先は、妻のリクエストに何でも応えてあげるのがベスト。
「何が食べたい?」「どこに行きたい?」など、デートを楽しませてあげるスタイルを貫いてください。夫婦で妊婦検診や安産祈願に出かけるのも素敵ですね。
また、料理上手な男性は、手料理を振舞うのもおすすめです。
家事を代行することにもなりますし、食べることの楽しさを共有することができます。
ただ、妊娠期間全般は太りすぎには注意しなくてはいけません。手料理を振舞う時は、栄養バランスを考えた献立にして下さい。
胎動を感じる時期
妊娠初期には、おなかの中に赤ちゃんがいることを実感しにくい時期でしたが、
この頃になると、胎動(赤ちゃんの動き)を感じることが出来る妊婦さんが多いです。
ポコポコと空気の泡がはぜるような音だったり、グニュっとしたような腹部のゆがみだったり、感じ方は色々です。
目には見えませんが、おなかの中ではしっかりと赤ちゃんが元気に成長していることを体感できるうれしい瞬間です。
夫!コレをやれ!!
妻のおなかをさわって、胎動を感じ、喜びを共有することをぜひ体験して下さい!お腹をさわって、優しくなでて、時には赤ちゃんに向って声をかけて下さい。
以前、妊娠中のカップルにアンケートを行なった際、男性側の意見として、「なんだか触るのが怖い…」「まだ人間になる前の段階という得体の知れないもの」「赤ちゃんだといわれても実感ゼロ」など、結構酷いことを平気で言う男性が少数ではないことに驚きました。
男性からしたらどれも本音かもしれませんが、「怖い」「実感がない」など、絶対に妊婦さんに言わないでください。
今、妻のおなかの中では、赤ちゃんが一生懸命生きています。ママの栄養をもらって、大きくなろうと元気に動いています。
男性が、胎動の喜びを共感してくれることは、もちろんママや赤ちゃんにも幸せなことですが、実は、男性が「父親の自覚」を強く育成するという意味でも大切なことです。
女性は、妊娠している間に、赤ちゃんと一心同体ですので、母になるのだと言う自覚が備わっていきます。しかし、男性は出産後初めて赤ちゃんの顔をみて、いきなり父親になると自覚する方も多くいます。
生まれてくる子供の誕生と成長を心待ちにするといった「親になるという実感と自覚」は、出産前に両親ともに持ち合わせていることが大切。
妊娠中ならではの苦労や喜びを夫婦で共感することは、今後の家庭生活の円満にする秘訣ともいえますね。
妊娠後期の妻の様子と夫のすべきこと
妊娠8~10ヶ月(妊娠28~39週)を「妊娠後期」と呼びます。
この時期の妊婦さんは、お腹が大きくせり出すことによる体調不良が出るケースの多い時期。また、産後必要なものをそろえるなど、いよいよ出産に向けての準備期間となります。
腰痛・むくみ・胃もたれ・便秘などが起こる
この頃なら胎児はグンと成長するため、お腹が大きくせり出してきます。
それにより、腹部を子宮で圧迫されることで起こるこの時期特有の体調の不良を感じる妊婦さんも少なくありません。
症状は様々ですが、お腹が重くなることによる腰痛、血行が悪くなることでのむくみ、子宮で胃を圧迫されるために起こる胃もたれ、子宮で超を圧迫されることで起こる便秘などの症状があります。
夫!コレをやれ!!
とにかく、重たいものは男性が持つこと!
妊婦さんは、子宮全体の急激な増加に耐えて家事をすることはとても大変になってくる時期です。高いところのものをとることも、自分の足の爪を切ることもできなくなります。直立して、自分の股間や太ももが見えない状態を想像してください。せり出す腹部を支えるために、腰に大きな負担がかかることも想像できると思います。
この時期の、妊婦の転倒などのトラブルは、流産につながる可能性があります。
男性は、スーパーでのちょっとした買い出しの時なども、重たいものは意識して自分が持つようにしましょう。
妻の様々な体調トラブルをよく観察して、マッサージや家事の交代など、自分ができることを進んで探しましょう。
出産準備を計画的に進めましょう。
第37週以降は、いつお産が始まってもおかしくない時期です。
妊娠後期に入ったら、お産に備えての出産準備をしましょう。
夫!コレをやれ!!
出産や育児のための買い出しは、夫婦の共同作業です。妻任せにせず、二人で準備を進めてください。
「出産するだけでこんなに買うものがあるの?」と、思うかもしれませんが、準備品リストはびっくりするほど多量です。
妻の入院に必要なもの、赤ちゃんが生まれたらすぐに必要なもの、育児をスムーズに開始できるためのベビー用品など、いつ、何が必要なのかを妻と相談し、計画的に出産準備を進めてください。
そして、もうひとつ。
出産はいつ始まるかわかりません。
立ち合い出産を希望している夫婦は、出産予定日前後の仕事のスケジュール調整や有休申請をしましょう。
初めてのお産なのに、旦那さんは海外出張・・・などということがないようにスケジュール調整をしておくと奥さんも安心してお産の始まりを迎えることができます。
絶対に外してはいけない言葉。出産直後の「ありがとう」
長い妊娠生活の集大成、「出産」。長い間、目見えない赤ちゃんの様子を夫婦で心配し、二人で乗り越えてきた妊娠生活の終わりです。
妊婦さんは初めてのお産を経験し、旦那様も様子がわからずそわそわすると思います。無事に元気な赤ちゃんの産声を聞くと、二人の幸せが爆発する時間。
夫!ぜひぜひコレをやれ!!
ここで、ぜひ男性にしてもらいたいことがあります。
無事に出産を終えた奥様に「ありがとう」と「お疲れさま」を必ず声に出して伝えてください。
この日の思い出は、人生のイベントの中でもとても大きな記念の一日となります。ここから始まる、3人の生活の最高のスタートを切るためにも、旦那様はぜひとも「ありがとう」の感謝の言葉を奥様にプレゼントしてください。
出産は、女性だけのイベントではありません。
妊娠期間も、また、その後も、「夫婦2人で人生を共にする」という夫の意思の表現力が、幸せな生活のカギを握っているといっても大げさではないでしょう。
いろいろ書きましたが、
「女性は最愛のパートナーの支えがあってこそ頑張れる」という事を理解してください。
妊娠期間中、妻が最も必要としていることは、愛する夫の支えであるという事を常に忘れないでいてもらいたいと思います。
夫婦でマタニティライフを幸せに過ごしてくださいね。